FOODTOWNアドバイザー

温度計、温度センサー徹底解説!

温度計、温度センサーとは?

温度センサーとは、名前の通り温度を計測するためのセンサーで大きく分けて接触式と非接触式の2種類があります。
接触式の温度センサーは測定対象物に接触させて、熱平衡に達したときの温度を測定する方式で熱電対、サーミスタなどがあります。
非接触式の温度センサーは、測定対象物の発する赤外線を感知して、その放射量から温度を測定する方式で放射温度センサーなどがあります。
熱平衡とは、平衡という単語はつり合いが取れた状態を意味します。つまり熱平衡とは、熱が釣り合っている状態でエネルギーの行き来が発生していない状態のことをいいます。具体的に例えると、温かい水が入ったコップを放置していると、温かい水は時間が経過すると常温になり、それ以上温度変化がない熱平衡状態になります。

食品製造現場において、温度の管理は大切な管理項目の一つになります。温度によって食品の物性は大きな変化を受けるため、温度を安定させることは生産の安定化、ロスの削減にも繋がります。
温度センサーの種類、選定ポイント、トラブル事例について解説します。

  • 温度計・温度センサーの種類、原理、使用用途について

    温度センサーにも様々な種類があり、測定方法などの特徴を考慮して選定します。
    ・一般用温度センサー(熱電対仕様、測温抵抗体仕様)
    汎用性が高く、形状、長さの種類が豊富。測定液面までの距離などで選定を行う。
    応答性、耐振動性、耐衝撃性に長けたシースタイプ、900度といった高温域、耐熱性、耐環境性に優れたナイクロベルシース、
    1500度まで測定可能な貴金属熱電対、食品や飲料の製造工程で使用可能なサニタリー仕様温度センサーがあります。

    ・薄型温度センサー
    センサー厚み0.34㎜または0.13㎜の薄型熱電対センサー、微小箇所への貼付けが可能で手軽に温度測定が可能になる貼付けタイプ、
    隙間に挟み込んで温度測定が可能なむき出しタイプ、絶縁が取れる被覆タイプなどが薄型仕様としてあります。

    ・マグネット式温度センサー
    センサーヘッド部がマグネットになっており、金属部に吸着させて温度測定が可能なセンサーです。

  • 温度計・温度センサー価格について

    温度センサーのみ本体参考価格は約1万円~5万円で購入することができます。
    温度センサーの中でもでも上記の通り種類が豊富であるため、自社自工程の使用用途、目的を明確にしたうえで選定から取り付け、計測状態の確認を行います。
    センサー本体価格であるため、実際使用するためには設置ブラケットや取付配線工事など別途発生します。

  • 温度計・温度センサー選定ポイント、導入時の確認ポイントについて

    温度センサーの選定ポイントとしては上記にもある通り、測定対象製品への接触式か非接触式どちらを選ぶかに分かれます。
    接触式センサー、非接触式センサーそれぞれに特徴があるため、どういった場合に選択するかを解説します。

    ・熱電対温度センサーは基準接点と呼ばれる2つの先端部を電圧計に接続することで、
    基準接点の温度と測温接点の温度が異なるときに電圧を測定します。
    異なる金属の組み合わせに応じた様々な熱電対があり、測定する温度によってセンサ種類が用意されています。

    熱電対温度センサーのメリット
    高温域での機械的強度と安定性がある、反応時間が非常に短い、コストが安い。

    熱電対温度センサーのデメリット
    ほかのセンサーと比較して検出精度が低い、電気信号が弱い。

    ・サーミスタ温度センサーは抵抗センサーの別の形態であり、金属酸化物の抵抗変化を利用して計測します。
    サーミスタ温度センサーには、NTC(負の温度特性)とPTC(正の温度特性)の2つのタイプがあります。
    NTC(負の温度特性)は温度が上がると抵抗値が下がり、PTC(正の温度特性)は温度が上がると、抵抗値も増加する。
    2種類のサーミスタがあります。サーミスタ温度センサーは応答時間が早く感度精度ともに高く、
    コストも安価な反面、非常に壊れやすく、測定範囲が限られているという特徴があります。

    ・非接触式温度センサーは表面の温度を計測するために、赤外線照射内の表面を測定します。
    主なメリットは測定対象物の表面と接触することなく測定ができる点です。
    測定の応答時間が早く、接触センサーとは異なり、熱平衡化する必要がありません。
    製造ライン上の搬送物、オーブン内などのアクセスが困難な場所の測定を行うことができます。

    デメリットとしては、測定する対象物の表面しか測定することができないため、
    測定物の表面の状態やセンサレンズにほこりや汚れが付着していた場合は正確に計測ができないことがあります。

  • 温度計・温度センサー導入後のトラブル事例と事前対策ポイントについて

    トラブル事例
    味付けオイルの製造混合工程で、オイル液温を図るために温度センサーを取り付けているが、
    品種切替後組付け時に温度センサー取り付け方法が正常でなかったため、オイル液温を正常に計測できていなかった。

    原因①
    品種切替など配管やポンプなどの設備を洗浄後の組付けに対する作業標準マニュアルなどが整備されていない。
    原因②
    品種切替洗浄、組付けを行った後のチェック機能がなかった。
    液温が正しく計測されているか確認がされていない。

    対策①
    作業標準マニュアルを整備し、組付けを行う人が変わっても正常に作業ができるようにする。
    対策②
    製品の品温など、製品の物性に大きく影響するため、液温など良品範囲に入っているか確認を行い生産する体制を構築する。

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