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電磁弁・シリンダー・エア機器類徹底解説!

電磁弁・シリンダー・エア機器類とは?

電磁弁とは、電磁弁は電磁石(ソレノイド)に電流を流すことで、プランジャと呼ばれる鉄片を吸引し、電流を切ると離れる原理を使用し、弁(バルブ)を開閉する仕組みを持つ機器のことをいいます。
エアーシリンダーとは、空気圧機器の最末端に使用され、装置の中で物を動かしたり押し付けたりつかんだりと電磁弁で制御されて製品に接する機器のことをいいます。

食品製造現場では製造混合工程、包装工程問わず、数多くの現場で使用されています。
センサーとの組み合わせで、センサーで製品を検出したら電磁弁で制御した動きをシリンダーが行うというような使い方を様々な工程で行われています。
電磁弁、シリンダーの種類、選定ポイント、トラブルについて解説します。

  • 電磁弁・シリンダー(メーターイン/アウト制御)の種類、原理、使用用途について

    電磁弁の種類
    ・2方向電磁弁
    2方向電磁弁は入口側と出口側の2つの配管接続口を持つ電磁弁です。流体の流止を制御します。
    オリフィスは1つで、次の2つのタイプがあります。
    常時閉(ノーマルクローズ NC、通電開):消磁(非通電)時には「閉」状態を保ち、励磁(通電)時に開きます。
    常時開(ノーマルオープン NO、通電閉):消磁(非通電)時には「開」状態を保ち、励磁(通電)時に閉じます。

    ・3方向電磁弁
    3方向電磁弁は供給ポート、シリンダポート、排気ポートの3つの配管接続口と2つのオリフィス
    (一方が開けば他方は閉じるように連動して動く)を持つ電磁弁です。単動シリンダ等のアクチュエータの制御や、流体の流路方向の切換えに使用されます。

    ・4方向電磁弁
    4方向電磁弁は供給ポート、シリンダポート(2つ)、排気ポート(1つ~2つ)の4つまたは5つの配管接続口を持っています。
    一般に複動シリンダ等のアクチュエータ制御に使用され、励磁(通電)、消磁(非通電)により圧力の供給と排気の流路を切換えます。

    エアシリンダの種類
    エアシリンダーには大きく分けて二つあります。
    ・単動式 ・複動式
    【単動式】
    エア圧をかけるポート(入口)が一つあり、そこにエア圧をかけるとロッドが動く、エア圧を排気するとロッドが戻るシリンダー。
    「エア圧でロッドを押し出す」ものを単動押出式、「エア圧でロッドを引き込む」ものを単動引込式と言います。

    【複動式】
    エア圧をかけるポートが二つあり、それぞれ給気排気を入れ替えることでロッドを押し出したり引き込んだりするシリンダー。

    メータイン制御について
    シリンダの駆動時にシリンダへの供給流量を制御し、シリンダの速度を調整する制御方式です。
    ・排気条件に左右されない(飛び出し現象発生の抑制)
    ・動き出しが早い。
    ・負荷変動に弱い。
    ・外力や負荷の慣性力の作用を受けやすく,垂直方向の制御が難しい。
    ・エアクッションが使用しにくい。

    メータアウト制御
    シリンダの駆動時にシリンダからの排気流量を制御し、シリンダの速度を調整する制御方式です。
    「特徴と動作」
    ・調整しやすい。
    ・負荷変動に対して速度が安定する。
    ・垂直方向でも制御できる。
    ・排気側の圧縮空気がないと制御できない。(シリンダの飛び出し現象の発生)

  • 電磁弁、シリンダー価格について

    電磁弁、シリンダーともに安価な仕様であれば数千円から購入することは可能です。
    ただし電磁弁、シリンダー共通して、包装機や製造工程の一部品として使用することになります。
    それぞれの工程や設備仕様に合わせ、必要な機能、処理能力、サイズが変わるため、事前に使用している機器型番の確認を必ず行う必要があります。一般的に使用されているスペックや仕様の電磁弁、シリンダーで約1~5万円程度が多く使用されています。

  • 電磁弁・シリンダー(メーターイン/アウト制御)の選定ポイント、導入時の確認ポイントについて

    ・メーターインアウトの違いと使い分け
    メーターインアウトの違い
    メーターイン・・エアが入る量(吸気)を調整
    メータアウト・・エアが抜ける量(排気)を調整
    特徴と使い分け
    メーターインとメーターアウトにはそれぞれ異なった特徴が次のようにあり、適切に使用しないと不具合の原因となってしまいます。
    【メーターイン、メーターアウトの特徴】 メーターイン 〇動き出しが早い 〇エアが抜けた状態のシリンダでも飛び出しが無く安全 ✕調整がピーキー(ちょっと設定を変えるだけで動きが大きく変わる=安定しずらい)

    メーターアウト 〇調整がしやすい(変動が緩やか=安定しやすい) ✕エアが抜けた状態だと飛び出しが発生し危険
    通常は調整しやすく安定性が高いメーターアウトが使われますが、場合によってはメーターインを選ぶ事もあります。

    【メーターインを選ぶ場合】
    ・単動シリンダの流量調整
    ・エアブローの流量調整
    単動シリンダは吸気側しかないので、メーターアウトを使ってしまうと調整できなくなります。
    エアブローも同じで吸気方向しかエアが流れないので、メーターインでの調整しかできません。

    メーターインとメーターアウトの見分け方
    両者の見分け方ですが、スピコン本体に刻印されている記号と色の違いで分かるようになっています。記号だけでは分かりづらいので、色でも見分ける事ができます。たまにメーターイン、メーターアウトが間違って使用されている機械があるので、基本を押さえて正しいスピコンを選択できるようにしましょう。

  • 電磁弁、シリンダー関連のトラブル事例、事前対策ポイントについて

    トラブル事例
    包装機内で使用しているシリンダーの動きが先端まで動作しないなどの不具合が不定期で起きる、起きる頻度が増加している。

    原因①
    電磁弁内の弁(バルブ)の切替を行っているスプールの動きが悪い、スプールのOリングパッキンが劣化している。
    原因②
    シリンダー本体からエア漏れしている。シリンダー内部のロッド又はピストンパッキンのシール性が低下している。

    対策①
    電磁弁の交換を行う、交換後の電磁弁は分解してOリング交換でリペア可能。
    対策②
    シリンダーの交換を行う、シリンダーもパッキン交換でリペアは可能だが、シール性が復元できなければシリンダー寿命。

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