・払い出しの対象物による種類分け
　　通常タイプ
　　　一般的な厚紙タイプのカードを払い出す機器
　　クレジットカードタイプ
　　　硬質プラスチックのカードを払い出す機器
　　スクラッチカードタイプ
　　　スクラッチカードのような摩擦を防ぐ必要のあるカードを払い出す機器

・使用用途
　　カードだけでなく、台紙、トレー、フタなどにも流用可能です。
　　コンベヤライン上の定位置に配置する事を目的とした機器なので、
　　製品に応じて使用します。

カードディスペンサーの価格は供給ワークのサイズ、重量、材質などの特性、
供給能力によって専用設計となる場合が多くなります。
クレジットカードやトレーディングカード程度のサイズを約６０個/分供給すると仮定した場合約３００～４００万円程度の装置本体価格となります。
装置の本体参考価格であり、装置運搬費用や設置工事費用（現地作業調整費）などは別途費用がかかります。

・選定のポイント
　　ワークのスペック
　　　材質、大きさ、物性によって機器を選定します。
　　　張り付きやすいワークは二枚取りの防止機構が必要であったり、
　　　傷がつきやすいワークは払い出し機構そのものを検討する必要があります。

　　払い出し速度
　　　コンベアの速度よりも遅いと、ボトルネックとなって全体の処理速度が低下するので、
　　　生産速度に合わせた機器を選定します。

　　処理量
　　　一日の処理量の多少によって選定します。
　　　処理量に対してホッパー容量が小さすぎると、頻繁にワークを補充する必要があり、
　　　生産効率の低下を招きます。

トラブル事例
カードホッパーマガジンから吸盤で取り出してコンベア上の製品にカードを貼り付けているが
カードの供給位置がバラつき後工程で稼働率低下の要因になっている。

原因①
ホッパーマガジンからカード取出し用の吸盤が摩耗しており、本来のプレース位置とズレた位置で供給している。
原因②
カード吸着とコンベアへの供給（エアON/OFF）を制御している電磁弁の切替がうまくできていない。

対策①
カード取出し用吸盤の交換を行う、吸盤ゴム製で消耗品となるため交換用在庫を保有しておく。
対策②
電磁弁の内部（スプール）の動きが悪くなっている可能性があるため、交換を行う。
交換品は分解掃除可能なため、予備部品として活用する。