FOODTOWNアドバイザー

カートニングマシン徹底解説!

カートニングマシンとは?

カートニングマシンとは、カートンと呼ばれる厚紙や段ボールなどでつくられた紙材の箱を製函、その後カートンへの製品投入、封函を一台で行う装置をことを言います。別名カートナーと呼ばれます。

製菓、レトルト食品などの小箱サイズのものから大型のものまで食品製造現場では非常に幅広く採用されている食品製造機器の一つです。
装置の能力も1分間当たり数十個~300個程度包装できるスペックで幅広く製品があります。
カートニングマシンの種類、原理、選定ポイントについて解説します。

  • カートニングマシンの種類、原理、使用用途について

    ・カートニングマシンの包装原理、流れについて
     ①前工程から流れてくる製品を検出する
     ②製品検出されたアタッチ枠にカートンが取り出される
     ③取り出されたカートンを搬送アタッチに供給しながら、ガイドに沿わせて製函を行う
     ④製函されたカートンに製品がプッシャーやガイドで挿入される
     ⑤製品挿入後、カートンのフラップをガイドやタッカーを用いて折り込む
     ⑥フラップを折り込み、メインフラップに接着用のホットメルト糊を塗布する
     ⑦ホットメルトが塗布されると、最後のメインフラップをガイドに沿って折り込み、後工程に送られる

    ・カートニングマシンの種類について
     半自動式仕様:カートンの製函のみ装置で行い、製品投入は人手作業で行う仕様。
            人手作業が介入するため生産能力は約60個/分程度までとなります。
     全自動式仕様:上記の通り、カートンの製函、製品投入、封函までを装置内で行う仕様。
            生産能力は仕様によりますが、約60~300個/分と幅広く対応機種あります。

  • カートニングマシンの価格について

    カートニングマシンの価格は仕様により大きく左右されるため、対象製品と生産能力を軸に検討を進めます。
    カートニングマシンの導入想定価格は約1500万円からとなります。仕様によって幅広く製品があるため、特殊な製品や生産能力などまとめると場合によっては約4000~5000万円となることもあります。上記価格は装置本体のみの価格で、装置運搬費用や設置工事費用は含まれておらず、別途費用が発生します。

  • カートニングマシンの選定ポイント、導入時の確認ポイントについて

    選定のポイントについて
    ・カートンの材質
    カートンの材質や仕様により、カートニングマシンの稼働率は大きく影響されます。
    紙製品であるため、温湿度により紙の硬さの影響も受けるため、折り込み部の罫線を深めに入れて折り込みの負荷を軽減させるなど、装置だけでなく材料面からの改善も合わせて行う場合も多くあります。

    ・カートンの取出し方法、製函方法
    カートンの取出し方法として、ピストン方式とロータリー方式の2種類があります。
    ピストン方式は、カートンの取出しアームが1本で上下動作しながらカートンを取出し、ガイドに沿って製函搬送アタッチにカートンを受け渡す流れになります。
    ロータリー方式は3~4カ所のカートン取出し吸盤が円を描きながらカートンマガジンが1枚ずつ取り出し製函をおこなっていく流れになります。
    カートンの取出し方法で生産能力が大きく変わり、ロータリー式はピストン式と比較しても高速な仕様にも対応できるため、採用も広く進んでいます。

    ・カートン封函方法
    カートンへの製品投入後、封函方法としてテープ方式、ホットメルト方式2つあります。
    テープ式の場合、テープがなくなる都度、装置を停止させテープを取り付けする必要があります。
    ホットメルトはアプリケーターを設置するため、糊の補充は必要ですが装置を止める必要もなく生産を続けることができるため、稼働率はを落とさずに生産可能です。

  • カートニングマシン導入後のトラブル事例と事前対策ポイントについて

    トラブル事例
    カートンマガジンからカートンの取りこぼしや、製函ミスが頻発して稼働率が低下した。

    原因①
    カートン取出し用の吸盤が摩耗してグリップ力が低下した。
    原因②
    カートン取出し吸着に使用している真空ポンプのフィルタ詰まりにより圧力が低下している。

    対策①
    吸盤の交換を行う。吸盤の摩耗具合はカートン材質や、生産能力に依存するが、予備を多めに在庫しておく。
    対策②
    真空ポンプの圧力計を生産立ち上げ前に確認するなど点検内容に盛り込む。
    対策③
    真空ポンプのフィルタ掃除を定期保全計画に盛り込む、フィルタ掃除後は試運転を必ず行う。

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