まずは何よりも食品工場のエンジニアリング、機器の選定、据付、試運転、従業員の教育までを実施した実績を確認することです。
現場監督者の食品工場竣工実績も確認ポイントです。
生産レイアウトには、様々な種類があります。どれも生産する商品の仕様、量に合わせて設計されます。
 ・機能別設備配置ライン
このレイアウトは機械の機能ごとに加工エリアを決め、その機械の加工のほかに加工が必要であれば、別の機械のエリアに移すというレイアウトです。

・直線ライン
製造品の種類ごとにラインが作られ、ライン上には加工・充填・包装に必要な機械設備などが並べられます。

・U字ライン
コンベアを撤去してラインレイアウトをU字型に形成したものです。製造品ごとにライン人員を整理できるというメリットがあります。

・大部屋ライン
複数のラインをファミリー化することで、1.5人で製造していたラインを1人でできるように、作業者端数の削減を行い少人化した製造レイアウトです。

・セル生産方式
一人から複数人でセルを構築し、製品を作るために必要な設備をセルに統合します。製造する製品は複数個ある場合もありますが、これをセルに所属する人達で製造します。

上記のような製造ライン設計に加えて、ユーティリティ設備（ボイラー、コンプレッサー、排水処理設備、冷凍機、空調装置、受変電装置、受水槽等）のメーカー選定、
配置、配管施工、フィルターの取り付け位置（メンテナンス性考慮）等も設計していく必要があります。
食品工場のラインビルダーの選定には、FSSC22000（食品安全システム）、HACCP認証、ISO22000（食品安全マネジメントシステム：FSMS）ISO9001（品質マネジメントシステム：QMS）、ISO14001（環境マネジメントシステム：EMS）等の知識・経験があることを重視していく必要があります。

トラブル事例
床勾配（1/50～1/75）が取れておらず、水たまりが発生し、菌が増殖した。
空調設備のフィルターが天井裏の交換しにくい場所に取り付けられておりメンテナンス性が非常に悪かった。

原因①
床勾配が取れていなかった。
原因②
アフターメンテナンスを考慮していなかった。

対策①
特にウエットの現場では、排水桝に排水が流れるように床勾配を打合せし、決定する。
対策②
工場全体設計の際に、アフターメンテナンス性も重視し設計を行う。

※工場の規模によって大きく変動します。
事前に仕様の打合せや工事スケジュールなどを確認して見積を取得するようにします。