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地産地消はSDGsにつながる!?コラム


今回は地産地消とSDGsについて解説していきます。

地産地消とSDGs

2030年を目標に設定された持続可能な開発目標「SDGs」。17のゴールと169のターゲットを掲げ、教育や健康、エネルギー、ジェンダーなどあらゆる角度での取り組みが世界で進められています。(※1)

そのSDGsの目標において、大きな存在感を放つのが「地産地消」です。地産地消そのものはSDGs以前よりありましたが、複数のゴールに深く関係するなど、SDGsにとってなくてはならない存在になっています。そこで今回は、SDGsにおける地産地消についてスポットを当てていきます。



 地産地消とは

地産地消とは、地域で生産したものを、その地域で消費するというものです。地産地消することで、食料自給率を向上させ、地域活性化にも貢献する取り組みの一つです。現在、日本における食料自給率は低く、食物の多くを海外からの輸入に頼っています。いっぽうで、地域で生産した野菜などを地域で消費していこうという動きも高まっており、その結果、農業や畜産業など地域の生産者の保護や活性化などにも繋がっているのです。

また、この地産地消の活動は「6次産業化」の一環として、生産者、食品加工業者、流通販売業者が協力して行うことが一般的です。


 生産者と消費者のメリット

地産地消には、消費者と生産者の双方にさまざまなメリットがあります。まず、消費者側のメリットとしては以下の点が挙げられます。



1.新鮮な食材が手に入る

地元で採れたばかりの食材をすぐに購入できるため、鮮度が高いまま家庭や学校給食にも届けられ、食材の素材の味をおいしく食べることができます。地元産の食材を使うことで、子どもたちも安心して食べることができます。


2.安心感がある

直売所や地元のスーパーなどでの販売では生産者の顔が見えることで、どのような人が、どのように育てた食材かがわかるため、安全性への信頼が高まります。


3.農業への理解が深まる

規格外品や形が少し異なる食材も、地元市場で売れることが多く、食品ロスを減らせます。これは、食材を無駄にせず、資源を有効につかうことの重要性を再認識させてくれるでしょう。地元産の食材が多くの注目を集め、地域の農業や農家の価値を広く知ってもらう機会を増やします。


地産地消でSDGsに貢献する

SDGs(Sustainable Development Goals)の地産地消の取り組みは特に以下の目標に貢献します。


目標8:働きがいも経済成長も

地元の農業や漁業を活性化させ、地域の経済成長を促進します。生産者が安定した収入を得られるようになることで、地域全体の雇用が促進され、持続可能な社会づくりに貢献します。

目標7:エネルギーをみんなに そしてクリーンに

エネルギーの地産地消も存在します。エネルギーの地産地消によって、産業と技術革新の基盤が支えられるほか、地産地消の方法のひとつに太陽光発電などのクリーンエネルギーが挙げられます。エネルギーの地産地消を進めることで、エネルギー問題、そして環境問題にも大きく寄与していくのです。


目標12:つくる責任 使う責任

地産地消により、地域内での消費が増えることで、食材の無駄を削減し、資源の効率的な利用が進みます。また、輸送が短くなることで、フードロスや食品廃棄物の削減にもつながります。


目標13:気候変動に具体的な対策を

地元での生産・消費が進むことで、輸送に伴う二酸化炭素(CO2)の排出が大幅に減少します。食物などを輸送する距離は「フードマイレージ」とも呼ばれ、フードマイレージが高いほど、輸送コストやエネルギーが大きくなるということになります。遠くから輸入するよりも、地元で収穫された食材を使用する方が、エネルギー消費が少なく、環境への負担も軽減されます。


目標14・15:海の豊かさも守ろう、陸の豊かさも守ろう

地元の農産物や海産物を消費することで、地域の生態系を守り、持続可能な形での農業や漁業の発展を促進します。


 地産地消の課題と展望


食材の安定供給の難しさ

地元での収穫量は天候や季節に左右されるため、一定量の供給を維持することが難しい場合があります。そのため、計画的な生産と収穫が求められます


生産以外のコスト

地元で消費するだけでなく、地元の加工業者と連携する必要があるため、加工や流通の手間やコストがかかる場合がかかり、食材の価格が上昇してしまう可能性があります。これに対して人々は、地域内の協力体制を整え、生産者、加工業者、販売業者が効率的に連携することが解決の鍵となるでしょう。


まとめ


地産地消は、地域経済の活性化や食材の安全性向上、環境負荷軽減などに貢献するだけでなく、SDGsの目標達成にもつながる取り組みです。消費者、生産者、食品製造業者が協力し、地域全体で持続可能な食の循環を作り出すことが求められています。

食品関連の企業としては、地産地消を取り入れることで、エネルギー消費やCO2排出の削減に貢献し、地球を守る持続可能な社会の実現に向けた取り組みを進めることが可能です。ぜひ、地元の食材を活用し、地産地消の取り組みを通して地元の農家の方々の応援もしましょう。


参考文献

・(※1)農林水産省「SDGsの目標とターゲット」

https://www.maff.go.jp/j/shokusan/sdgs/sdgs_target.html (参照2024年9月4日)


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